안녕하세요?
oulmoonです。
今回は最近見た韓国映画のご紹介です。
今「映画で勉強シリーズ」で取り扱っている「王様の事件帖」。
その説明の中に登場していた映画を発見したので、これもご縁と観てみました!
また?!「韓国版シャーロック・ホームズ」に出会う
先日、たまたまCSの映画リストを見ていたら、見覚えのあるタイトル発見!
「朝鮮名探偵」!!
あ、これ「王様の事件帖」の評価のところででてたタイトルだ
と思ったら、同じタイトルで副題が違うのが3つも!
「シリーズ化されるくらいだから面白いに違いない!」という安直な発想から「見る」のボタンをポチッとしました。
というわけで、詳細などネタバレない程度に書いていきます!
朝鮮名探偵 トリカブトの秘密(조선명탐정:각시투구꽃의 비밀)
https://movie.daum.net/moviedb/photoviewer?id=58015#658162より引用
•製作年:2010年
•韓国公開日:2011年1月27日
•上映時間:115分
•ジャンル:時代劇、ミステリー、コメディ
•監督:キム・ソクユン
•キャスト:
キム・ミン・・・キム・ミョンミン
ハン・ソピル・・・オ・ダルス
ハン商人・・・ハン・ジミン
イム・チャウン判書・・・イ・ジェヨン etc
・朝鮮名探偵 トリカブトの秘密(조선명탐정:각시투구꽃의 비밀)(ナムwiki) → ★
・朝鮮名探偵 トリカブトの秘密(조선명탐정:각시투구꽃의 비밀)(Daum) → ★
【概要】
朝鮮史上初の名探偵、登場!?
朝鮮王朝を震撼させた、朝廷貢納品横領をめぐる巨大スキャンダルを暴け!
「私たちが出会った奇跡」「六龍が飛ぶ」のキム・ミョンミン&別名「千万妖精」のオ・ダルスの二人が贈る“韓国版シャーロック・ホームズ”。
官僚腐敗の背後にある事件の謎を追って、名コンビが活躍する痛快時代劇ミステリー。
ヒロイン役の女商人役にハン・ジミンが出演。
見た人の多くが「イメージを覆された!」と評判の、華やかで妖艶な魅力を発揮している彼女にも注目!
観客動員400万人を突破したヒット作品である。
続編として、2015年には「朝鮮名探偵2 失われた島の秘密」、2018年には「朝鮮名探偵3 鬼(トッケビ)の秘密」が公開された。
https://movie.daum.net/moviedb/photoviewer?id=58015#656326より引用
【あらすじ】
時は正祖16年(1782年)、第22代王正祖(チョンジョ)が統治する朝鮮王朝で、貢納の不正を隠蔽しようとする官僚たちの横領事件が度々起こっていた。
これに頭を悩ませていた正祖は官僚でありながら朝鮮一の名探偵、キム(キム・ミョンミン)に事件の調査を命じる。
捜査の初日から名探偵ぶりを発揮するも刺客に狙われた名探偵は、犬商人のハン・ソピル(オ・ダルス)に助けられ、彼とともに事件の手がかりである“ヒメトリカブト”の花を探しにチョクソン(積城)へ向かうが、そこでも刺客に襲われてしまう。
命からがら逃げた二人は、事件の鍵を握っていると思われるあるハン商人(ハン・ジミン)に会いにいくのだが…。
謎を一つ解明するほどに現れる巨大な陰謀の実体を、彼らは暴くことができるのか?!
【感想】
元祖とは異なる面白エンターテイメント!
決して「推理もの」として見るべからず(笑)
https://movie.daum.net/moviedb/photoviewer?id=58015#654649より引用
https://movie.daum.net/moviedb/photoviewer?id=58015#654650より引用
主役の一人、キム・ミョンミンさんが、観察力は鋭いが美女には弱いちょっとまぬけな名探偵キム役を好演しています。一方の相棒ソピル役のオ・ダルスは、抜けていそうで大事なところではきっちり活躍できる意外性があり、二人のバランス抜群です!
そこが「シャーロック・ホームズ」本家と違う部分であり、最後まで楽しく笑える要因でもあるように思います。
「王様の事件帖」の王様は「何でもできる」感が強かったのですが、ミンはその辺りがより人間らしさが出ているように感じました。
どちらもキャラとしてたっているので甲乙つけがたいですが
https://movie.daum.net/moviedb/photoviewer?id=58015#656324より引用
キム・ミョンミンさんは制作報告会で、「自分が笑わせないと、というプレッシャーで最初は
悩みもしたが、状況が笑えるのであり、俳優が笑わせるのではないと思って撮影に臨んだ。
それがいつしか、『これどう?』『あれどう?』と言いながら、自分が進んで笑わせるようになった」と明かしています。
現場の空気と一体化するにつれ、自然とインスピレーションを感じるようになったようですね。
また、「俳優はさまざまなイメージを持っていなければならないが、最後に見えるものが皆のイメージになるようだといい、『朝鮮名探偵』がヒットすれば、自分のイメージが変わるかもしれない」と話しています。
「イメージが固まってしまうのは好ましくなく、それを克服し続けるのが俳優の義務だ」とも。
これは多くの役者さんが、長く続けるにあたって感じることかもしれません。
大人気シリーズの役柄を続けることを望まない役者さんの話はよく聞きますもんね。
最近だと米倉涼子さんの「大門未知子」がそうですね。
さらに名探偵キムを演じた感想として、”僕と1番似ているキャラクターだったので、自然に役に入ることができた”とも語っています。
名探偵を支える役で共演したオ・ダルスさんは、この報告会でキム・ミョンミンさんのコメディ演技について「普通(ほかの俳優たち)は遠慮することが多いのに、自分から夢中になり挑んでいた。
コメディ演技の才能があると思う。本当にうまい」と手ばなしで賞賛していました。
https://movie.daum.net/moviedb/photoviewer?id=58015#656329より
引用
個人的にはオ・ダルスさんの名バイプレイヤーぶりあってこそのシーンも沢山あったように思います。
助手のようで助手らしからぬ発言を次々とするソピルという独特のキャラクターあってこそというか。
あと、びっくりしたのはハン商人演じるハン・ジミンさん。
https://movie.daum.net/moviedb/photoviewer?id=58015#654651より引用
「宮廷女官チャングムの誓い」(03~04)の医女シンピ役や「イ・サン」(07~08)のソンヨン役など、時代劇ではお馴染みですが、これまでの役柄から童顔で清楚イメージの多かった彼女。
それが本作ではクールで色気のある役に挑戦しています。
というかね、メイクってすごいんだなと改めて感じました(笑)
当然元々の質がいいのはそうでしょうけど、「はー、あんな風にメイクしたらここまでい色っぽくなるのね」とビックリ。
確かに昔マネージャーやってた頃にアイメイクで一気に色っぽくなるのを目の当たりしてましたが、「こんなにも変わるんかい!」と興味津々でした。
あのお色気ならミン探偵がメロメロになっちゃうのも分かります。
その反面、意外と冷静なソピルに私は好感度上がりました。
そんな魅惑的なハン商人は、一体誰の味方なのかという点も後半の見どころの1つです。
キャラクターの個性からして元祖のように推理を楽しむというよりは、エンターテイメントとして思いっきり楽しむことをお勧めします。
時代劇といいつつ、時代考証はあまりされていない感じもします。
(私もその辺のことは詳しくはないですが)
ただ、世祖(チョンジュ)の時代は、朝鮮ルネサンスと呼ばれ、多くの発明品が作られたり、文化が華開いた時期でした。
作中ではホタルの明かりで懐中電灯とか、新しい農耕具などが出てきます。
今でこそ「この時代にはこれが最新だったんだな」と思うアイテムたちですが、当時は大発明だっただろうと思うとそれもまた楽しいです。
また、この頃に朝鮮で天守教(キリスト教)が広まっているのですが、日本の島原同様、人々が異教をどう受け止めていたのかも感じとることができます。
真っ向からの推理映画、時代劇とは異なりますが、程よく感じられる程度にそれぞれのジャンルを表現されている気がします。
あと、サブタイトルにもなっているトリカブト。
日本ではトリカブトといえば猛毒のイメージが強いので、トリカブトと入っているとこれを使って殺人が起きるのかと思いそうですが、本作ではそうではありません。
実はトリカブトの根っこは漢方では薬として使われています。
そのため、村の人々が畑でトリカブトを栽培し、それを有力な商人が売っています。
結構序盤から村の人々がトリカブトを栽培しているシーンがあるので疑惑を感じそうですが、そんな認識の違いもまた面白いですね。
また、その村の人たちから垣間見れる朝鮮時代の厳しい階級制度、庶民と両班のそれぞれの生き方にも注目してほしいです。
個人的には、ミンが「烈女監査」という仕事のために地方に飛ばされるのも面白かったです。
これは内容がというよりは、「烈女」がなんなのか知っていたのですんなり分かった面白さといった方がいいかも。
「星から来たあなた」に出てきて知っていたので、ここでも「勉強してきたことがまた繋がった」と実感できて嬉しかったというか。
まぁ、自己満足ですけども
烈女とは
李氏朝鮮王朝には女性には貞節と従順が重要な徳目とされていました。
そのため、旦那様を早くに亡くした嫁が自ら死を選ぶことが「妻の鏡」であり、周りもそうした女性のことを「烈女」として称賛し、国も烈女と認められた家にはそれなりの配慮をしました。
烈女を称えるためにその家や村の入り口に「烈女門」を建てたり、米や布などさまざまな物品を褒賞として与え、子孫にまで税金を免除したり。
そのために強制的に自殺に追い込まれたり、賊にさらわれたため節を亡くしたとみなされて家の者から冷たくあしらわれたり、様々な悲劇が生じることにもなったそうです。
「星から来たあなた」でもそれにまつわる展開がありましたよね。
と、話がとびましたが、作品の所々で「これまでに知識として得たことが理解のヒントになる」ことがあると余計にやる気もでますね。
キャストといい、演出といい、この作品は家族で楽しめる時代劇ミステリーです。
また、最後をどうまとめるのかと思っていたのですが、私は二度ほど「え?そうなの?」と驚かされました。
「この人がここでこんな役割を!」的な。
ネタバレになってはつまらないので詳しくは書きませんが、そんな部分も楽しめます。
あと、この作品に出てくる王様のキャラクターも好きです。
実際には権力争いの渦巻く宮廷で、あんな王様はいなかっただろうと思いつつも、「こんな余裕のある理解者がいればいいなぁ」と自然と思える王様でした。
「朝鮮名探偵」はシリーズは3まで続いているので、引き続き観てみたいと思います
前回の映画紹介で書いた「コインロッカーの女」とは違って残虐なシーンもそんなにないので、興味のある方は是非試してくださいませ!
では、今回はここまで!
今日も見てくださって、ありがとうございます!
また次回の更新でお会いしましょう