一難去って、また一難…気になる文政権の動きについて
안녕하네요?
oulmoonです。
この記事が出る頃には、またまた今更感が漂っておるとは思いますが・・・
チョ・グク氏が辞任しましたね。
「ようやくか」という思いと「これで少しは現状が変わるといいな」という期待感があるのが今の気持ちですが、まさにチョ氏が辞任して数日後のレッスンでも、その話は出ました。
ただ、出た出たのですが、先生が注目している点はすでにそこではなく・・・
先生は「もう検察が強行捜査していた時からこうなるのは分かってましたよ。
問題はもうそこじゃないんですよ!
すごく気になっていることがあるんですよ!!」と深刻な表情。
「えー、少しくらいホッとさせてくれてもいいじゃないかー」と思いつつも聞いてみると
大統領側は更なる計画を進めているとのこと。
それは、以前から政府が国会で可決させるために進めていた法案なんですが、それを早く実現化しようとする計画なんだそう。
そして、もしその法案が可決されてしまうと、またしても大統領側が好き放題出来てしまうという代物らしい!
その名も「공수처」
皆さんはこれ、聞いたことありました?
実は、以前アップした記事にこれについて軽く触れています。
韓国語で「人を見る目がない」ってなんて言う?いまだに対立の続く文政権と検察の裏側を考える! → ★
そう!
공수처とは「고위공직자범죄수사처( 高位公職者犯罪捜査處)」の略語なんです。
表向きは「公務員の中でも位の高い人たちの犯罪を取り締まる組織」ということで、簡単に言うと「警察とか検察の中でも権力が強くて犯罪を犯してももみ消しちゃったりできる人たちを捜査して取り締まっちゃえる組織」ということ。
その組織を成立させるための法案がつくられたそうなのです。
実際に作られたのは2018年で、大統領政府は2018年内に国会を通過させようとしていたのですが、その時は「既存の法を活用すればいい」とのことで2019年に持ち越しになりました。
そもそも、この組織は去年名前が変わったそうなんですが前のはあからさまですごかったんですよね。
「고위공직자비리수사처」=「高位公職者不正捜査処」
もう、「不正、汚職」という意味の「비리」って言葉を堂々と使ってる辺り…。
日本ならもう少しオブラートに包むような?そうでもないかな?
これをまたしても大統領たちは通過させようとしているそうなんです。
「それがどうして怖いの?」
「一部の組織が強大な偏った権力を持つのを阻止できるならいいじゃない?」と思われるかもしれません。
いや、実際その通りです。
韓国の検察もご多忙に漏れず政治との癒着の酷さがあったので、本来はこういった流れが起きることは喜ばしいことだと思います。
ただ、上の内容って建前らしいんですよね。
今回は名前を多少変えたことで大義名分を得やすくしたつもりなのかもしれないけど、この「공수처」というのは中国の公安のモデルに、さらに起訴権も持った強力な組織だそうです。
公安というと日本の公安をイメージしそうですが、中国の公安とはちょっと異なります。
中国のほうが日本より権限は強い感じ。
日本の公安警察(Wikipedia) → ★
中国の公安(Wikipedia) → ★
▼ちなみに、検察と警察の違いはこちら
ポリスNaviチャンネル → ★
Wikipedia → ★
日本の場合ですっごい簡単に言うと、検察は犯罪捜査を行う上で、警察を指揮・細かく指示し、集められた証拠を基に自ら被疑者を取り調べます。
検察は起訴もできますが、警察は出来ません。
犯罪が起こった場合は、警察が逮捕までは行いますが、その先の全ての決定権は検察にあります。
そういう意味では、警察より検察の方が力が強いといえます。
韓国でも検事は犯罪捜査の実施にあたり単独の権限を与えられており、以前もお話ししましたが、チョ・グク氏の強行捜査も検察のトップであるユン・ソギュル氏が行いました。
でももし、この공수처の設立のための法案が可決されてしまうと、「공수처 = 検察をも、捜査・指導する権力を持った組織の誕生」ということになります。
つまり、공수처が「調べた結果検察の(ユン・ソギュル氏の)やり方は違法なので、チョ・グク氏の捜査をこちらで担当するから資料を全部よこせ」と指示し、証拠隠滅して「無罪」とすることも可能になるということ。
これって飛躍しすぎだと思います?!
でも個人的には今までの流れをみても、やりかねない気がするんですよね
実際にこの話を聞いたとき「何それ!怖い!!もしかしたら、チョ・グクが再度復活する可能性もあるってことですか?」と先生に訊ねたのですが
「世論の反応にも寄るけど、あり得ますね。辞任する時も一応彼を支持する率は40%ありましたもん」とのお答え。
二人して「一難去って、また一難…」「私はこれが今一番心配の種ですよ」と不安を口にしたのでした。
韓国ってなんでこうなんだろう?
私が見えていないだけで、日本も結局似たようなものなのかしら?
自分たちの政党、立場が優位に立つためならなんだかんだ口実をつけて無理やり力を使っちゃうのかな?
こういう大きな組織が増えることで改善されることもあるとは思うけど、どうもそれよりマイナスなことが沢山起きるんじゃない?
そんなことをつらつらと考えつつも、結局何か大事になってから、そのたびに国民が決起して政府が変わって、でもやることはみんな同じで繰り返すのが韓国なのかな・・・とちょっと複雑な気持ちになりました。
そもそも根本は結局変わらないというのが、政治に関する世の常なんでしょうか。
別に「親日派が多いから右派を応援する」、「反日派の左派の文大統領を嫌う」ってことじゃなくて、単純に「今のままじゃ国民にとってプラスになることが少ないな」と思うと、ついついかたい話になっちゃう。
ちなみに、공수처について韓国のWikipediaにもあったので、気になるかたは読んでみてください。
上にある内容に関係するものも詳細がいくつかかかれております。
고위공직자비리수사처 → ★
私はざっくり最初の章と、途中は読んでみました。(一応読んだ部分で気になった単語などは下にまとめますね)
そのなかでも気になったのは、昨年공수처設立の法案通過が却下されたときの理由。
대통령이 처장 및 차장을 모두 임명한다는 점, 수사권과 기소권을 둘 다 가졌다는 점, 대통령/행정부의 권한이 더 강화되었다는 점, 행정부가 법원과 검찰, 경찰 모두 무력화 시킬 수 있다는 점, 공수처가 사건 이첩을 원하면 검찰은 이를 거부할 수 없다는 점, 추천위원회 7명 중 5명이 친여권/친정부 인사로 들어가는 점, 공수처의 권한이 큰데 이를 견제할 수 있는 장치가 없다는 점
むぅ…。
まさに、恐れていた内容そのもの。(訳は後程)
この法案の可決について、これから一体どう進んでいくのか、またまたアンテナを張っておきたいと思います。
実は文政府に関連して他にもちょっとしたネタを得たのですが、それが韓国語なのでまだ自分でもちゃんと詳細を把握できておらず。
もし皆さんに伝えられる程度に私の中で咀嚼できたら、ここでもお伝えしたいと思います。
レッスンで出てきた単語、表現など
最後になりましたが会話レッスンで出てきた単語たちです。
・고위공직자법죄수사처 高級公職者法罪捜査処
・고위직 高位職 → 高級職
・공안 公安
・기소권 起訴権
・견제하다 牽制する
・겉으로는 좋은 말을 하다 上っ面ではいいことを言う → 建て前を言う
韓国語で「建て前」となる単体の単語はないそうです。
そのため、状況に応じて겉으로는よりあとの部分を変えて、意訳表現を使い分けてください。
本当はWikipediaに出てきたものなど、もっとガッツリ韓国語の単語など並べようかと思っていたのですが、いつもの倍の量になりそうだったので急遽分けることにしました(上の法案通過却下の理由も併せて)
というわけで、今回は新たに知った「今の韓国の不安点」について、思うままに書いてみました。
今日も見てくださってありがとうございます!
また、次回の更新でお会いしましょう