原作ありの作品を再現する難しさを改めて感じた韓国映画
안녕하세요?
oulmoon입니다.
今回は久々に韓国映画のご紹介です。
ずっと前からそのタイトルは知っていて、いつか観たいと思いつつ、CSで再放送する度に気にはなりつつ…なんとなくそのままにしていた作品です。
原作は韓国のウェブコミックで2010年から2017年まで発表されていました。
2016年にはテレビドラマ化され、映画公開は2018年。
これだけでもかなり人気作だということは分かりますが、なぜかすぐ観たいと思わなかったんですよね
今回はついに録画していたものを視聴したので、作品紹介とその感想です。
韓国映画「チーズ・イン・ザ・トラップ(치즈인더트랩)」
(画像提供元)https://movie.daum.net/moviedb/contents?movieId=102108#photoId=1231435
原題:치즈인더트랩
公開日
韓国:2018年3月14日
日本:2018年7月14日
上映時間:117分
ジャンル:恋愛
監督:キム・ジェヨン
出演者:オ・ヨンソ、パク・ヘジン、パク・ギウン、ユ・イニョン、パク・サンダラ、キム・ヒョジン他
▼参考にどうぞ
公式サイト → ★
KBSワールド → ★
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ナムウィキ(ドラマ) → ★
ナムウィキ(映画) → ★
ドラマの情報 → ★
(画像参照元)https://movie.daum.net/moviedb/photoviewer?id=118159#1274451
【概要】
韓国で累積再生回数11億ビューを記録した人気ウェブ恋愛漫画が原作。
テレビドラマ版でもケーブルテレビ局tvNの月火ドラマ歴代最高視聴率を記録し、社会現象を巻き起こした大ヒットドラマが、満を持しての映画化を実現した!
ユ・ジョン先輩役は、テレビドラマの大ヒットと共に“ユ・ジョン先輩シンドローム”を巻き起こしたパク・ヘジンが再び主演を演じ、ヒロインのホン・ソル役は原作ファンによるキャスティング投票で1位となったオ・ヨンソが演じている。
ほか、除隊後初の映画復帰となる「シークレット・ミッション」のパク・ギウン、「女教師 シークレット・レッスン」や「オー・マイ・ビーナス」のユ・イニョンなど豪華キャストが集結!
監督は『夜の女王』などのキム・ジェヨンが務める。
ごく平凡な女子大生とパーフェクトでミステリアスな先輩との恋愛模様がつづられる、ハラハラドキドキのラブストーリー!
【あらすじ】
アルバイトをしながら大学に通うマジメな女の子ホン・ソル(オ・ヨンソ)は、ある日偶然、皆に慕われる完璧な先輩ユ・ジョン(パク・ヘジン)の冷徹な本性に気づいてしまう。
そんな先輩に苦手意識を持つようになったのに、彼からにこやかに話しかけられ戸惑うソル。
さらには食事をしたり、課題を口実に映画まで見に行くことになり…。
先輩の行動に困惑しつつも、彼のペースにのせられ心を許すようになっていく。
彼が変わったのだろうか。
それとも何か企んでいるのか…。
そうでなければ、まさか本当に私を…?
ハラハラドキドキの恋の駆け引きが始まる中、
ユ・ジョンと深い因縁のある幼なじみペク・イノがソルの前に現れて…。
【感想】
実はこの作品を観る前から、色々評判は耳にはいっていました。
原作は超人気だったけど、ドラマとして放送された内容だと短すぎて原作の良さが伝わらなかったのに、さらに映画はそのドラマのダイジェスト版みたいになってるから初めて観た人にはさっぱりだろうなど、色々と。
それもあってなかなか観る気にならなかったのかもしれません。
ただ、逆にこの情報があったので、観ながら自然と自分の中で内容を想像補足していくというか、普通にみてると「?」となりそうなシーンも「こうかもしれない」的なことを色々考えながら観たのでさほど違和感はありませんでした。
違和感はなかったけど…
そうやって想像補足しながら観ても、感想は「なんか薄っぺらい」という印象が残りました。
物事の流れをなんとか調整して進めようとしているから(予定調和的?)、主人公ジョンとヒロインのソルの背景となる育ちや生活環境等についてはざっくりとしか出てこず、キャラクター達の細かな心の動きとか、なぜそうなったかの部分が省かれていたりして、残念な描かれ方をしているなぁと思いました。
調べたところによると、原作やドラマ版のソルは優等生だけど貧しさからの悲壮感が常に漂っていて勉強とアルバイトで寝る間もない苦学生として描かれているそう。
そして、そんなソルにお金持ちで王子様キャラとして皆から憧れられるジョン先輩が突然のアプローチをしてきたことで、ソルの暗かった人生に奇跡のような光が差し込むのだけど…
何故かそこから、ソルは様々なトラブルに悩まされていくというお話のようです。
しかし上記のように、ドラマでさえ「原作に対して短すぎる」という声が上がっていたものを短くまとめていますからね。
以下、私が感じた違和感などを中心に書いていきます。
まず、本来のソルは環境からの生きづらさとか、オドオドしたところもあるキャラクターなのですが、映画のソルは皆に頼られテキパキしていて隙のない真面目な優等生として描かれています。
(画像提供元)https://movie.daum.net/moviedb/contents?movieId=102108#photoId=1231435
見た目の悲壮感もないし、「苦学生」感がありませんでした。
まぁ、時間の関係上そうしてしまったのかもしれませんが。
でも一番違和感感じたのは、ヒロインのソルがすごく警戒してた先輩にたいして、警戒を解いて惹かれていく部分。
それまでの態度から急に先輩を受け入れるもんだから、「え?いいの?!」ってびっくり。
(画像提供元)https://movie.daum.net/moviedb/contents?movieId=102108#photoId=1231435
本来はそこに何かしらの流れがあって、色々と感情が動いて恋に落ちていく…って感じなんだろうけど、何の伏線も展開も無しなので「なんで?!」感いっぱいでした。
全然共感できないし、「これぞ恋に落ちる醍醐味!」的な感情の高まりも味わえない~
また、先輩がなぜ彼女にアプローチするようになったのかは、あえてラストに差し掛かるまで見せないのは分かるとしても、先輩が因縁のあるペク・イノとその姉に対する態度も分かりにくい。
これ、そもそもペク・イノと先輩のお家の関係性が(私には)はっきり出てこなかったのでって言うのもある気がします。
そこがハッキリしてたら、もう少し先輩の態度にも府に落ちたかもしれないけど。
先輩が彼らに憎しみを持っているんだか、なんの感情もないんだか、変に落ち着いて優位に対処するような態度がよく分からなかった。
あと、先輩の後半の学祭の準備の時に具合が悪い演技も、最初は単純に疲れて寝ちゃってるのかと思ってしまうくらい分からなかった。
あとで「あー、具合が悪くなるくらい無理して頑張っちゃうってところの共通点を出したかったのか?」と気づいたけど。
他には、イノがソルが出会うまではそこそこ違和感ないのですが、急にイノがソルの危機を助けてあげるほど親しくなっていたりして、「いつのまにそんなに親しくなってたの?!」と混乱したりもしました。
▲ペク・イノ
(画像提供元)https://movie.daum.net/moviedb/contents?movieId=102108#photoId=1231435
▲ペク・イノの姉
(画像提供元)https://movie.daum.net/moviedb/contents?movieId=102108#photoId=1231435
飲み屋で急に助けに現れるのも「今までどこにいたの?影で見守ってたのかい?」とひいちゃったし。
原作やドラマでは、イノとソルとの恋愛模様が画かれいるそうなので、そこの三角関係もストーリーを盛り上げている要因の1つだと思うのですが…。
作品に愛着のない私でさえ、とっても勿体ないなぁと感じられずにはいられませんでした。
心の機微をもう少し上手に出せていたら、もっと面白く共感のわく作品になったと思うけど。
元々何年も続いていた作品だし、内容も濃そうなので、三部作ぐらいで作れば良かったんじゃないかと思いつつ、予算などの大人の事情かな?
あ、でも内容をよく知らない私でも、「チャプター○」みたいな感じでストーリーを解りやすく区切っていたので、そこは良かったと思います。
この流れでそのまま進めていたら、どこからがリアルタイムの出来事で、どこからが回想シーンなのかも曖昧で余計に混乱していたはず。
それに、ラストで先輩が寝ているソルに向かって話しかける練習をするシーンも良かったな。
普通の挨拶から少しずつ段階をあげていって、告白をするところまでのセリフ一つ一つが、ソルに対するジョンの思いが出ていて。
完璧で時には冷たくも見える彼の内面が、最後の方で色々と分かってきて、最後に最高のギャップを見せられた気がします。
(画像提供元)https://movie.daum.net/moviedb/contents?movieId=102108#photoId=1231435
まぁ、これも現実で好きでもない人にやられてたら、恐怖以外の何者でもないですけどね。
恋愛って往々にしてそんなものですしね。
原作やドラマをみて、再チャレンジしたらもう少し共感できたのかな。
それとも余計にがっかりしたのかな。
まぁ、どちらにしても映画だけみると深い感動とか感情の浮き沈みは体験できない作品でした。
役者さん達は好きな人が多かったので、余計に残念~。
というわけで、感想もいつもよりネガティブなものになってしまいましたが、無理してまでいいことばかり書くのも違和感あるのでね。
素直に書いてみました。
実際に観られたら、個々によって感想は違うと思うので、あくまでも参考程度にしてくださいませ~
では、今回はここまで!
今日も見てくださって、ありがとうございます!
また次回の更新でお会いしましょう