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ドラマ、映画

この空気感はさすが!韓国映画「女は冷たい嘘をつく」を観ました

投稿日:2019年10月11日 更新日:

立場や環境が異なるだけで、人は結局同じなのかもしれない

 

안녕하네요?

oulmoonです。

 

 

先日、たまたまCSでやっていたのを録画してみた作品「女は冷たい嘘をつく」

 

正直、その短さから勝手に「短編ドラマ」かと思っていたのですが、観終わって「えらいよくできた作品だな」と調べて映画だったと判明。

 

いや、短編ドラマのほうが映画より質が悪いという意味ではなく、とんでもない見応えだったのです。

 

「ドラマとしてただ流すにはもったいない。」と思うほど。

 

というわけで、今回はこの作品をご紹介します!

 

 

 

韓国映画『女は冷たい嘘をつく』

 

原題: 미씽:사라진 여자(Missing)

ジャンル:サスペンス・スリラー

2016年:韓国

監督:イ・オンヒ

出演:オム・ジウォン、コン・ヒョジン、キム・ヒウォン、パク・ヘジュン

韓国公開:2016年11月30日

日本公開:2017年10月30日

上映時間:100分

 

 

 

(c)2016,DICE FILM & MEGA BOX PLUS M, ALL RIGHTS RESERVED

 

 

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韓国のWikipedia → 

 

 

 

【作品概要】

 

生後13か月の娘を連れ去られたシングルマザーと謎多き中国人ベビーシッターとの攻防!

 

わが子のために奮闘と葛藤を繰り返す母親の息をのむ5日間の追撃戦を描く、サスペンス・スリラー映画。

 

ミステリアスで魅惑的なベビーシッター役を『パスタ〜恋が出来るまで〜』、『主君の太陽』などで人気のコン・ヒョジンが、子供の親権を争っている最中に娘を連れ去られたシングルマザー役を『リバイバル 妻は二度殺される』のオム・ジウォンが務めるという、韓国二大女優の熱演が見どころの作品です。

 

 

 

【あらすじ】

 

幼い娘の親権を巡って元夫と調停中のシングルマザー、ジソン(オム・ジウォン)。

 

テレビの宣伝部という超多忙な職場で働く彼女は、住み込みの中国人ベビーシッターのハンメ(コン・ヒョジン)に娘の世話を全て任せ、自分は娘の親権を勝ち取るために生活を安定させようと必死に日々を送っていた。

 

そんな中、ある日突然ハンメと娘が失踪してしまう。

 

ジソンは懸命に捜すが見つからず、家族や警察に訴えても養育権訴訟中に起こした自作自演ではないかと誰も彼女の話を信じない。

 

孤独と絶望の中で死に物狂いにハンメを追跡するうちに、彼女の名前も年齢も全てうそだったという衝撃的な真実が明らかになる。

 

「なぜ彼女は娘を連れ去ったのか?」

全く理由が分からないジソン。

 

しかしそこには、ハンメの過去をたどることで浮かび上がってきた因縁があった…。

 

 

 

【感想】

 

何はともあれこの暗さ!

ストーリーが進むにつれ、緊張感に息をのみつつもその傍らで常に背後にねっとりと感じる暗さが「これぞ韓国!」と思わずには言われない独特な雰囲気をもっています。

 

登場人物たちそれぞれから醸し出される「恨み」のエネルギー。

それが見事に絡み合って、終始気持ちが落ち着きませんでした。

 

はっきり言って設定的にはありがちな作品だと思います。

なんとなくラストの展開も見えるし。

 

でも出演者たちの演技力で、ついつい引き込まれます。

特に主演の二人の演技は素晴らしく、「やっぱり母は強いなぁ」と思わずにはいられませんでした。

 

序盤は子供に無償の愛を注ぐハンメと対照的に、仕事と生活に追われて子供をみる余裕のないジソンの姿が強調されるので「そりゃあ親権は父親が持った方がいいわ」と思ってしまうこともなくはないのですが、結局どちらも「子供を心から愛する一人の母親なのだ」と母親の在り方を考えさせられました。

 

この映画でいいたいこともそういうことだったのかも。

今の世の中、母親の在り方なんて一通りではない。

でもそれぞれの母親が、女性が、親が、人が・・・。

 

みんな自分たちの立場で、それぞれが守りたいもののために必死で日々戦っているんだという事実を伝えたかったのかと。

 

そして、100%悪い人も、100%良い人もいない。

その人たちの立場と環境と、見る側のメガネによってそう見えるだけだということを、それぞれの登場人物を通して伝えたかったのかなと。

 

この映画を観ると、母親の愛情の強さのほかにそんなことも感じました。

そして時には「愛」によって人は悪魔にもなりうるということも。

 

映画にしては100分と短めなのに、見応えは半端ありません。

 

 

ちなみに、今作品の主役の一人であるコン・ヒョジンさんは好きな女優の一人です。

 

正直、パッと見は「美人」というタイプではないのですが、何とも言えないチャーミングさとずば抜けた演技力で、本当の意味で「女優」だと思います。

 

人を魅了するほど美しいことは素敵なことですが、演技力でその内面も外面も魅力的に魅せてこそだと思うので。

 

そんな彼女はコンブリー(コン・ヒョジンのコン+ラブリーを合わせた愛称)と呼ばれるほど韓国でも人気があり、これまでも韓国ドラマ界のラブコメ・クイーンとして視聴者を虜にしていますが、そのチャーミングで親近感の湧くイメージを今作品では脱ぎ捨てています。

 

元々キャラ設定は衣装なども自分で準備するほど熱心なコン・ヒョジンさんですが、この作品でもその独特の世界観を大切にしたいと、ベビーシッターの演技プランを立て研究したそうです。

 

ベビーシッターに必要な細かな仕草、子どもに話しかける声のトーンなどに加え、「母親の愛情」も混ぜて「ハンメ」という人物と一体になっていきました。

 

劇中で当たり前のように子供の鼻水を口で吸い取るシーンがあるのですが、あれは衝撃でした。

瞬間的に「さすがだなぁ」としか思えなかった。

 

内面やしぐさ以外にも、外見にも拘りは垣間見えます。

よーく見てもらうと分かるのですが、30個以上のホクロと整っていないまつげなど、自ら役柄にリアリティを出すアイデアを考えついたそうです。

 

そんな彼女の姿勢が詰まったこの作品で、コン・ヒョジンさんは「第37回黄金撮影賞」で主演女優賞を受賞するなど高い評価を得ています。

 

好きな役者なのでつい長々と書いてしまいましたが、彼女と相対するジソン役のオム・ジウォンさんも圧巻の演技力です。

彼女の感情がまるで自分のそれだと思うくらい、切々と伝わってくるのです。

とくに刑務所での懇願する姿に「あぁ、ここでこの感情が出るってリアルだな」と胸を打ちました。

 

また、イ・オニ監督の女性監督ならではの繊細さも大きく影響している気がします。

 

 

女性ばかりピックアップしているようですが、助演の男性陣もそれぞれ実力派ならではの存在感を発揮しています。

いつも思うのですが、助役の人たちの「存在感=リアル感」がすごいんですよね。

どこにでもいるような人たちにしか見えないからこそ、見ている側もより恐怖や怒りを生々しく感じてしまう。

 

こういった要素が幾重にも重なっているからこそ、単なるサスペンス・スリラーというだけでなく、心揺さぶる感動や人だからこその矛盾に共感してしまうシーンがこの作品に重厚さを加えている気がいます。

 

 

重くはありますが、色んなことを考えさせてくれる韓国らしい作品です。

興味のある方は、ぜひ一度。

 

 

 

では、今回はここまで!

 

 

今日も見てくださってありがとうございます!
また、次回の更新でお会いしましょう

 

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