안녕하세요?
oulmoonです。
先週は韓国で山火事が起こり、韓国の芸能人たちも活動を自粛したり寄付をしたりするニュースをよく目にしました。
この山火事は先週の4日、韓国の江原道(강원도)高城(고성)に山火事(산불[산뿔])が発生し、火の手が風に乗って束草(속초)市と江陵(강릉)市、東海(동해)市など、江原道全域に広がったものです。
政府が5日に「国家災難事態」を発令するほどの災害でした。
春を迎えてみんなが明るい気持ちになりやすいときに悲しいニュースを聞くと、国に関係なく気持ちが沈みますね…
亡くなったかたのご冥福や、被害に合われた方が一日も早く快復されることを願っています。
これはオカルト映画か、それとも…
さて、本題にはいりましょう。
今回は韓国の映画紹介です!
観たことはなくても、韓国好きなら名前だけなら聞いたことある人は多いかも。
2016年公開の韓国映画
「哭声/コクソン(原題:곡성)」
公式ホームページ → ★
韓国では700万人に迫る動員数を記録した大ヒット作品です。
特に韓国でも有名な映画評論家が満点を出したことからも、公開前から期待がかなり高かった作品です。
でも、この動員数はナ・ホンジン監督の代表作たち(チェイサーや、哀しき獣)があまりにも評価が高かったため…という意見もあります。
今回のジャンルは「オカルト」だったので、観たらがっかりした人も結構いたとか…。
それもあってか好き嫌いが分かれる作品という評価も出ていますが、理解はできます。
私自身は、以前から気になってはいましたが、いかんせん内容が恐怖を伴うもの…。
ちょうどCSで放送することを知り、念のため録画しておいたのですが、ビビりの私としてはいくら韓国でも話題になったといっても一人では絶対見る勇気が出ませんでした。
ところが…!!
まさかの観る機会が訪れる!
数日前、偶然にも韓国人の友人が東京に用事でくることになり、何度か東京には来ている人なので、昼間は観光、夜はうちでゆっくりしようという話に。
当日、ふと思い立って試しに聞いてみました。
「내가 좀 보고 싶은 영화가 있는데 혼자서는 무서워서 못 보니까 같이 봐 줄래?(見たい映画があるんだけど、一人だと怖くて見れないから一緒に見てくれない?)」
せっかく東京に来てるのに、何もこのタイミングで韓国映画を見せるって…と思いましたが、友人は快く引き受けてくれました!
なんでも、以前韓国で観たけどその時は結局犯人の正体がよくわからないまま終わったから、自分ももう一度見てみたいと。
なんて優しい、いい人だっ!!!
というわけで、めでたく観ることができたので、ざっくりあらすじなど作品紹介にまいります!
あらすじ
ありふれた平和な田舎に、得体の知れないあるよそ者がやってくる。
彼がいつ、そしてなぜこの村に住み着いたのかは誰も知らない。
そんな中、平和なはずのこの村に、村人が自身の家族を残虐に殺す事件が多発していく。
そして殺人を犯した村人は、濁った 眼に湿疹で爛れた肌をして、言葉を発することもできない状態で現場にいるという共通点があった。
当初警察は、野生のキノコによる集団食中毒が原因としていたが、事件を担当する村の警官ジョングが、あのよそ者が犯人だという噂を耳にしだす。
疑いが高まるなか、ジョングは自分の娘に殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く。
彼は娘を救うためによそ者を追い詰めていくが、それが原因で村は更に混乱の渦に巻き込まれていき…。
詳しくはこちら(ある程度はあらすじで分かりますが、犯人はわからないはず)
Wikipedia → ★
韓国のWikipedia → ★
感想
最初は見た目のえぐさとか次に何が起きるのかという怖さで毛布を被らないと見れないくらいでしたが、後半は「犯人は誰なんだ?」「彼らの正体は何なんだ?!」という疑問がどんどん高まり、最後は前のめりで見ていました。
これから観る方のためにネタバレしないようにしか書けませんが、何が本当なのかわからず、後半になればなるほど頭の中でそれまでに出てきた映像がぐるぐるしました。
名優が揃っていたので、余計に作品にのめりこんだのもあると思います。
しかもそんな名優達の中で、國村さんの存在感は同じ日本人としてかなり誇らしかっだす!
思っていた以上に鍵を握る役だったことはもちろん、どこにいようといつも通りの素晴らしい演技力を見せてくださったのも嬉しかったです。
そんな思いも含めて、様々な感情が交差して余計にこの作品に心揺さぶられ混乱しました。
最後の最後は、一番知りたかった謎の人物達の正体は分かりホッとしましたが、気持ち的にはそれでも落ち着きませんでした。
結局、公式ホームページでこの作品のキャッチコピーを知ってようやく納得できました。
「疑え。惑わされるな。」
これっ!
まさにこれっっ!
上でも書いていますが、見ている間、つねに惑わされるんです。
誰がいっていることも真実に見える。
その度に信じて惑わされて結局分からなくなる。
だから正体が分かったからといって、自分にとって「信じるべき基準」が揺さぶられるので気持ちが落ち着かなかったんです。
「疑え」
この一言が、ある意味、この作品の本髄に繋がっていると実感しました。
疑うとは、自分が信じるものはなにかを見定めるためにする行為。
疑った上で出た答え、人それぞれが信じたいことが、真実になるということ。
だれが嘘をついているのか、それとも誰も嘘をついていないのか。
それを信じるも信じないも自分次第。
人はどれだけ人を信じられるか、ということも考えさせられる作品でした。
と、書いたものの…正直、監督が伝えたかったことを本当に私が理解しているかは分かりません。
でも作品を見ている間に感じていた感情、キャッチコピーを見たあとに感じたストンと胸に落ちる感じ。
これを実感しただけでもすごい満足感がありました。
それは前半の恐怖を忘れるほどに。
(私にとっては恐怖でしたが、多分一般的にはそんなに怖くないと思います)
それにしても個人的にはあの國村さんがああいう役を演じたのも意外でした。
なんとなく不器用な父親やくの國村さんが一番イメージにあっているので(ヤクザ的な役もあってはいますが)、最後の姿は結構ビックリしました。
でも素晴らしい演技力はどんな役だろうとどこの国だろうと関係ないんだということも改めて証明してもらった気がします。
その実力は、韓国の有名な映画祭「青龍映画祭」で外国人で初めて賞を受賞したことから分かります。
映画にかけては日本人よりよっぽどうるさい韓国人にも認められたわけですから。
確かに今思い出しても、國村さんが登場していたシーンが強烈に心に残っているんですよね
それにしても、一緒にみてくれた人がいたとはいえ、いつもは恐怖映画を観ると必ず1回は夢に出てくるのに…それさえも越えてくれた作品でした。
内容的には私も好みではないけれど、凡庸な設定でもここまで考えさせるとは…さすがはナ・ホンジン監督!
まだ観ていない監督の代表作たちも早く観なくては!!と、改めて思いましたよ。
好き嫌いは別れますが、この映画が気になるかたは是非!
では、今回はここまで!
映画にまつわる表現は近いうちにアップします!
今日も見てくださってありがとうございます!
また、よろしくお願いいします