안녕하세요?
oulmoonです。
5月始めにタイトルだけみて気になったドラマがあったので録画していたのですが、なかなか見る時間を作れず…。
この週末にようやく見ることができました。
公式ホームページ → ★
韓国放送:2018.09.26 KBS
監督 : キム・ジョンヒョン
脚本 : チョ・ヨン
出演 : シン・グ、キム・ガンウ、イ・ソル、イン・ギョジン、チェ・デチョル他
2部構成:1部「平壌冷麺が一番」 :2部「別れても心の中に残る人」
あらすじ
平壌冷麺一筋で韓国統一を願っているダルジェ(シン・グ)、40歳になっても父の元を離れられないダルジェの息子ボンギル(キム・ガンウ)。
70年続く冷麺専門店「オクラン麺屋」を継ぐため毎日冷麺を作るも、父親からは一度も許しを得られないボンギル。
さらにお店が土地開発による立ち退きを迫られ、親子の仲はますます険悪に。
そんなある日、ボンギルはカラオケでコンパニオンとして働くヨンラン(イ・ソル)に出会い…。
ヨンラン役のイ・ソルのミステリアスな存在感に惹かれます。
まだ新人なんですが、北朝鮮訛りに近い話し方がすごく上手くて存在感がすごいです。
あまり北朝鮮の訛りって聞くことがないのですが、「あー、こういう感じなんだ」と分かったのも良かったです。
正体がわからずミステリアスなのに、透明感と清純な雰囲気もあります。
「彼女のこと、すごく知りたい」と自然と思ってしまう。
この辺り、女性としても勉強になるかも?!
しかも何事も一生懸命な上に知れば知るほど可愛らしい面も出てくるので、みんなから可愛がられるのも分かります。
そしてご存じシン・グさんはさすがの貫禄。
見事に頑固爺さんを演じきっています。
同じ年代の役柄でも、2017年に放送された「月桂樹洋服店の紳士たち」で演じた師匠役とは全然違います。
ダメ息子のボンギル役のキム・ガンウさんは、実はあまり存じ上げない役者さんでした。
でも先生にこのドラマの話をしたとき「へー、彼が出てるんですか」なんて意外そうにしていたので有名な役者さんなんでしょうね。
確かに演技は申し分ありませんでした。(←上からな発言)
もっともっといろんな作品をみて覚えないと!
と、ここでもう少し感想を書こうと思っていましたがちょっとストップ!
今回が日本初放送だったので、再放送もあるとは思いつつも…
ネタバレ覚悟でもう少し詳しく内容を書きます。(知りたくない人は飛ばしてくださいませ)
「オクラン麺屋」内容【第1部】
田舎のさびれた通りに70年続く「オクラン麺屋」
二代目のボンギルは毎朝早くから冷麺の仕込みに精を出しています。
それは目を覚ますと必ず「平壌冷麺が一番」という歌を大声で歌うほどの冷麺一筋の父親に自分のつくる冷麺を認めてもらうため。
しかし、努力も実らず父親に激怒される毎日。
(ダルジェいわく出汁の取り方も、麺の配合も、すべてがなっていないみたいです。)
星一徹ばりの頑固さを見せる父ダルジェに嫌気がさし、毎日教会で父親が早くあの世に行くことを願っているボンギル。
二人の息があっていないせいか、土地開発の話が進んでいるからなのか、お店は繁盛しているとはとても言えない状態。
元妻のオクランとの約束から、この土地でお店を続けたいダルジェと、土地開発を担当している幼馴染みとの間で板挟みになっているボンギルは、ある日町で一番成功している友人との飲み会に参加します。
そこで友人からセクハラをうけたコンパニオンを助けたことで、ボンギルの日常に変化が生まれます。
コンパニオンを助けるため(半分は成功している友人にムカついて殴りたかったため)大乱闘を起こしたボンギルですが、実は彼のせいでそのコンパニオンは店をクビになってしまったとのこと。
行くあてのないコンバニオンはボンギルを頼って「オクラン麺屋」にやってきます。
追い返すつもりのボンギルでしたが、ちょうどオクラン麺屋で従業員を募集していたので、住み込みで働くことになりました。
彼女はヨンランと名乗りますが、それ以外のことは話したがりません
彼女の存在に多少疑問を感じつつも、ヨンランが試しに作った冷麺をダルジェに食べさせてみると、まさかの一発合格!
ボンギルの冷麺は一口食べて投げ捨てていたのに、「明日から出してもいい」とキレイに完食するほどでした。
これをみていて面白くないのはボンギルです。
ヨンランに何かと文句をつけたり、給料をちらつかせて家事までさせたりかなり感じ悪く接していましたが、当のヨンランは嫌な顔ひとつせず、完璧に仕事も家事もこなします。
そんな彼女のお陰でお店は見に見えて繁盛しだし、ボンギルの気持ちにも変化が。
少しづつ生活もお互いの気持ちにも変化が生まれていましたが、ヨンランの素性はまったく分からないまま。
名前以外、名字も年齢も故郷も一切教えてくれないのです。
そんな彼女のことが気になって仕方ないボンギルはこっそり彼女の荷物を調べようとしますが、ヨンランに見つかりばつの悪い思いをします。
逆ギレして彼女に問い詰めますが、泣かれてしまい大慌て…。
(もうすぐ40代なのに、こういう純粋な感じというか、田舎くさい感じは嫌じゃありません。
彼女から聞き出すのは諦めることにします。
そんな中、土地開発のための立ち退き期限は今月末と迫ってきました。
どうにかしてこの町を守りたいと思っているダルジェは、体調が悪いにも関わらず住民たちを説得するため何度も集会を開きます。
住民との集会の帰り道、なぜそこまでこの町に拘るのか、ヨンランに語りだすダルジェ。
ダルジェとオクランの出会いは平壌。
平壌で有名な冷麺屋の一人娘だったオクランとそのお店で3年働いていたダルジェは、自分の店を(今の)韓国でもつことを夢見て駆け落ちします。
念願かなって冷麺屋を始めますが、オクランがたまたま里帰りした直後に南北戦争が始まり生き別れになってしまいます。
その日から今日までずっとオクランと再会することを夢見ているダルジェ。
オクランを見送る際に言った「ここで待っているから、必ず帰ってこいよ」という言葉を心に深く刻み、ダルジェは今も彼女を待っているのです。
(ちなみにボンギルはオクランの次に出会った女性との間にできた息子です。
ボンギルの母親はボンギルを生んでからこの土地を離れたようです)
ダルジェとヨンランが話をしているところに「怠けている暇があったら仕入れに行くぞ」とやって来たボンギル。
どう見てものけ者にされて嫉妬している感じが否めませんが…。
そのあとボンギルとヨンランの二人で過ごした一時が、二人の距離をぐっと近づけます。
(この時の二人の淡い空気感が、ゆっくりと歩み寄っていくようで、まだまだお互いに距離があるようで何とも言えない雰囲気でよかったです)
いい感じになってきたのも束の間、町の地上げ屋たちがオクラン麺屋にやってきて無理矢理お店を壊そうとします。
怒りをあらわにしたダルジェをかばい、地上げ屋たちに立ち向かうヨンラン。
相手が誰であろうが怯まずに睨み付けるヨンランですが、ショベルカーが彼女に牙を向けます。
そこへ騒ぎを聞き付けてやってきたボンギルがわってはいり、かっこよく助けるかと思いきや…。
地上げ屋である幼馴染みに殴られ終了…。
殴られた彼を手当てするヨンランにますますほれ込んでしまうボンギルでした。
(分かりやすいヒーロードラマと違うのが親近感わきますね。もどかしいけど笑
彼女に手当てされてボーっとなっているボンギルをみると、その田舎臭さにもますます好感を感じました。)
お店の一部が壊されたり、怪我したりと被害もありましたが、今回の騒動で益々家族のようになった3人。
一緒に食卓を囲み、ダルジェとボンギルの喧嘩をいさめるヨンラン。
このまま家族になったらいいのにと思うほど、温かな空気が三人を包み込んでいました。
その日のよる、念願の給料をヨンランに渡すボンギル。
「世間では給料を渡したとたん逃げるやつがいるとか…。お前はいなくなる前にちゃんと言ってくれよ。挨拶もなしに行くなんて…大問題だ」とブツブツと繰り返します。
『出会いより別れが大切』
実はこの言葉、ボンギルはこれまでもヨンランに繰り返している言葉です。
その原因はボンギルの過去にあります。
以前結婚直前までいっていた彼女が、ダルジェが体調を崩したことでボンギルから突然離れていったのです。
ダルジェの介護が嫌になったのか、結局は自分より父親をとったボンギルが嫌になったのか…とにかく、なにも言わず去ろうとした彼女の行動に深く傷ついたボンギル。
そのためヨンランにはいつも「去るときは挨拶していけ」と伝えていました。
しかし、お給料を受け取った数時間後…夜明の5時。
「ありがとう」の一言とともに、こっそりと家を出るヨンラン。
手には唯一の所持品が入った鞄が…。
彼女はこのままいなくなってしまうのか?!
(一部終了)
第1部の感想
ストーリーとは関係ありませんが、始まった瞬間に「きれいな色彩だな」と感じました。
私がいつも見ている作品は、映画にしろドラマにしろ、結構前のものから数年前に放送されたものまでいろいろです。
たまたまなのかもしれませんが、それらはもともと画質が悪いものもあれば、あえて効果的に古い雰囲気を出すように処理しているものもあります。
それに慣れているせいか、導入部分の夜明けを感じる藍色っぽい雰囲気に思わず反応してしまいました。
ストーリーのほうは、いかにも韓国の田舎通りにあるような街並みと、そこによくおこる土地開発問題が早い段階からでてくるので「またか」と思う部分もあります。
(土地開発問題って、韓国のドラマや映画などでよくみかける気がしませんか?)
ただ、ミステリアスなヒロインの登場でお店が繁盛していく過程はやっぱり見ていてうれしい。
最初にメインの役者さんたちのことは簡単に書きましたが、役柄から改めてみていくと、ボンギルの単純で分かりやすい性格も、何かにおびえ心を赦すことに葛藤しているように見えるヨンランも、気持ちの細かな動きを巧みに表現しているので、見ているこちらも「不器用だな」と思いつつ、どこか温かな気持ちで見守ってしまいます。
多くの作品に共通して感じることですが、やはり韓国の役者さんの演技のうまさを実感します。
1部だけをみると、基本的には「平壌冷麺の存在」をメインに3人の繋がりを描かれているように感じました。
それぞれ冷麺に感じていることは違うけれど、一つのものによって繋がっているその姿はまさに「家族」。
家族って血のつながりがなくたって成りうるし、血のつながっている家族だからといって何もかもが分かりあるわけでもない。
共通の繋がりによってお互いを傷つけることもあれば支えあうこともあるのが家族。
家族なんて器用に繋がれることのほうが稀で、不器用だからこそ、時としてその愛情の深さを実感することもあります。
その始まりの部分を丁寧に重ねて描かれているように感じました。
ここから第2部でどう変わるかが気になるところですが、長さ的にも予想より多くなったので続きは次回に。
今日も見てくださってありがとうございます!
また、よろしくお願いします